霊体験

真夜中に見てしまった、いるはずのない男の顔…

私が小学生の頃の話です。家族全員が同じ部屋で寝ていた当時、一人部屋に強い憧れを持っていた私は両親に一人部屋が欲しいとワガママを言いました。かなりの小心者で怖がりだった私に、両親も最初は「どうせ怖くて一人じゃ寝られないでしょ」と言って取り合ってくれなかったのですが、あまりにごねる私に条件付きで一人部屋を与えることを約束してくれました。

その条件とは「亡くなった祖父母が使っていた部屋で一晩寝てみる」というもの。おじいちゃんたちの部屋で寝るだけ?なんて簡単な条件なのだろう!と思った私は、早速その日の晩に祖父母の部屋で寝てみることにしました。

寝てからどれぐらいの時間が経ったでしょうか…身体の右側を下にした体勢でふと目が覚めました。豆電球でオレンジ色に照らされた薄暗い部屋の中、窓の外は暗く、まだ真夜中のようでした。二度寝しようと思って寝返りをうったその時でした。目の前に土気色をした生気のない知らない男の顔があったのです。恐怖でパニックになった私は思わず目をぎゅっと閉じました。

そのままどれくらい時間が経ったでしょう。意を決して目を開けると、そこにはもう男はおらず、目の前には見慣れた部屋の壁があるだけでした。あの男が一体誰だったのか、何故現れたのかは今でも分からないままです。その後しばらく一人で寝られなかったのは言うまでもありません。

あきら 20代